2000年アメリカ大統領選で起こった現象 スポイラー、票割れとはなんなのか?

2000年のアメリカ大統領選ではスポイラー、票割れといわれる現象が起きた。今回はそれについて紹介したい。

選挙戦の鍵を握ったフロリダ州でのことだ。当時有力候補であったのはブッシュ、ゴアは熾烈な選挙戦を繰り広げていた。
そして鍵を握るフロリダ州に入ったわけだが、その選挙区には問題があった。それはフロリダ州において第3人気であったネーダーの存在である。ネーダーはある程度の得票数は持っているが、その得票層はゴアとかぶるという候補だった。
このままネーダーが出馬すると困ったことがおきてしまう。なぜならネーダーが出馬するとゴアと得票層がかぶっているためゴアに行くはずだった票がネーダーに流れてしまうからだ。

ゴアはネーダーを自分が当選したら大臣として採用することを約束して自分に投票するように有権者に向かって頼んだが、僅かの差でゴアはブッシュに敗北をきっした。

これが票割れである。票割れとは、考え方の似ている投票者集団の票が類似した二人以上の候補で分離する現象のことを指す。つまり似ている得票層持つゴアとネーダーで票が割れたのだ。

またマイナー候補であるネーダーが当選可能性があるゴアから票を奪いその者を落選へ導いたという見方もできる、この時のネーダーの立場をスポイラーと呼ぶ。

過去アメリカの大統領選では45回中5回この現象が起きている。その比率は11%にも及ぶ。なかなかいい選挙制度は見つからないものである。