この本では、本という物のこれからについて語られているが、その執筆者たちである37人の中で複数によって語られていることがある。
それは、本という物が「ゆっくりと」言う性質を内包していることについてだ。たとえ、すぐに読まれることはなくても、いつか読者に巡り会えるまで、眠っていられるということである。本という物は世の中に毎年多く新しく出ていく、しかしそれらの本の多くは少ない読者を得た後眠りにつく。いつか新しい読者に出会えるまで、本棚や図書館、古本屋などで。
本の価値という面からみると重要なのは今でなく、未来まで情報が残されることなのだと僕は思った。