最近私の中でこれを本当に感じる.
キズナアイちゃんがVTuberとしてまず出てきて,そのあと去年四天王と呼ばれるような人気のVTuberが次々にデビューしてきた.彼女らはのじゃロリおじさんを除いてバーチャル界と人間界とを分けて活動していた.その後にじさんじが2月になってデビューし,またたく間に人気になった.彼女たちは,それぞれより人間的な記憶や経験を語るというスタイルで配信をしていたわけだが,それでもバーチャル大阪などの便利なバーチャルという言葉を地名につけたりして,あくまでもここは我々の住む世界とは違うと主張し続けてきた.
私もそれが建前であることはもちろん理解していたものの,彼女たちの主張を問題なく受け入れてきた.それはぽんぽこの甲賀式CGを使ってたこやきを作っていたときも,大谷さんの美麗3Dモデルで料理をしていたときも同じ対応だった.
ところが私が抱いたその境界は曖昧になってきている.
第一に,私がVTuberにはまった2月からすでに半年以上が過ぎ,考え方が変化した.過度な幻想を抱くのをやめるには十分な月日だった.
第二に,繰り返し行われるVTuberオーディションの影響がある.例えば【ABCTV x Ficty】VTuberオーディションなどがある.
とある人間が公開の場に出てきてオーディションされ,そしてVTuberの身体へと入っていく過程を見せられるわけである.また他のオーディションでは声優や生主などのより具体的な言葉が募集要項に並べられる.これはVTuberに人間界の物事を持ち込んでいる.
第三に,企業VTuberから個人VTuberへと首になったり,転生したりすることなどVの世界でもいろいろあるんだなという例がよくみられるようになってきたことがある.光の面だけでなく闇も見えるようになった.このことは少なからず私の考えに影響した.
最後に,バ美肉勢や生主からの転生が当たり前になってきたことがある.当たり前のように人間世界とバーチャルな世界を行き来する彼女たちを見ているとそれほど難しく1か0かのように考えなくて良いのではないだろうかと.
コミケのサークルカットを見るだけでリアルとバーチャルの境界が無くなってくる.
— むの (夢ノ千尋) (@muno_chihiro) 2018年11月9日
また最近だと,コミケにVTuberさんが多数サークル参加することがわかっている.だいたいが個人で代表者なので,その場にいるだろう.人間世界にVTuberが降り立つ!!!
解説とまとめ
以上のように私の中でVTuberにおけるバーチャル界と人間界の境界はもはや曖昧でないに等しい.
企業系VTuber
- もともと存在していたアニメキャラクターなどがVTuber化
- 新たなVTuberを作る
個人系VTuber
- バ美肉勢
- ある程度以上活動していた生主などからの転生
- VTuberとしてはじめてネットにデビュー
そもそも現時点でもVTuberには様々なスタイルを持ったVtuberが存在していることを理解しなければならない.現時点で見られる例としては,企業系VTuber =もともと存在していたアニメキャラクターなどがVTuber化,新たなVTuberを作る,個人系VTuber = バ美肉勢,ある程度以上活動していた生主などからの転生,VTuberとしてはじめてネットにデビューとバリエーションに富んでいる.個人勢では特に自分のアバターみたいな形をとることも多く,本業の活動をデビューした後で公開することはよくある.
私がバーチャル界と人間界の境界を認識していたのは,主に企業の新たに生まれたVTuberと接するときであって,それ以外のVTuberのファンをやっていたときはそもそもその認識は弱かった (ぽんぽこやバ美肉勢を見ているときなど).そしてその認識すらも消えかけてきているということである.
将来的には企業系のVTuberの一つのスタイルとしてエロゲ声優の表名義と裏名義みたいな形が確立されるかもしれない.どちらも同じ人がやっていることは詳しい人には知られているが,それをどちらの立場でも公言することはない.
歌い手さんやっていてVTuberの魂をやっている人もいる.同様にかつてはVTuberをやってて,歌手になるとかも当たり前のようにでてきそうだ.これは前やっていて今は違うみたいな例だが,そのうちそれなりの人がVTuberやりつつ,それを公開して別の仕事として人間の姿でアイドル活動や絵描きみたいなクリエイター活動を行うみたいなバ美肉勢みたいなことを行うようになると思っている.
VTuberの中の人を公表するのは全然あってもいいと思う.ただ,最初からそういうスタイルで行くならばともかく途中から方針転換をするならファンや運営と相談して決めてほしいし,公表してもいいけれどそうしないといけないわけではないことを理解してほしい.
別の名義で活動しているときはVTuberとしての活動を秘密にしてやりたい人はいるはずだ.それなのに,無神経にその秘密を公表しようとする関係者やファンやアンチはその行いがどれだけその人に迷惑を与えているかを理解して反省してほしい.だからうかつに口を出すべきではない.
企業系のVTuberは,魂がまずいてその魂に新たな身体を与えているものだと私は捉えている.オーディションは身体があって魂が後から選ばれるわけだけれど,それは本来決まっていたことが前後しただけだとみなすことができる.そして与えられた瞬間から一つのものとなる.VTuberをプロデュースすることは,魂をやっている人をプロデュースすることでもある.そういう事情があるので運営が嫌なことを魂サイドの人に強いるのは,パワハラだと思う.
VTuber活動は無駄ではない.コラボのためにはコミュニケーション能力が必要で,サムネを作るにはデザインの才能が,イラストを書いたり,SNSを使ったり,歌ったりあらゆる能力が求められる.VTuberをやめた後これらの中から一つでプロになるのは無理でも,生きていく上で働くために必ず役に立つ.
このように色々なスタイルがあるにせよ,この世界で頑張っているVTuberさんを推していきたい.永遠はないのだから.
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ちなみにらのちゃんはネタバレ怖くて動画をあまり見れてなくて,さらによく知っているラノベ界隈にいるので,バーチャルって感じがしないけど,頑張ってて偉い偉い.