羽月莉音の帝国2、3を読んだ!!

羽月莉音の帝国 2 (ガガガ文庫)羽月莉音の帝国 2 (ガガガ文庫)
至道 流星,二ノ膳

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羽月莉音の帝国 3 (ガガガ文庫)羽月莉音の帝国 3 (ガガガ文庫)
至道 流星,二ノ膳

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アクアス買収編完結。多くは語りたくない。ただ言うならば1の時の感動が再びよみがえった。
この作者の3巻の最後のあとがきの言葉がこの物語の本質を表していると私は確信している。

だからぼくは、そんな話を書いてみたい。
ぼくらの悪も正義も、忘却も倫理道徳も、ひとつところとして描きたい。偽善はいらない。もっと真剣に、人間と向き合ってみたい。
時代の流れも何もかも。世界のすべてを盛り込んでみたい。
僕の作家としての生命はそこであり、そこにしかありません。
作家”業”などどうでもいい。
恥も外聞もなく告白すると、物語の外に、ぼくは光輝ある世界を打ち立ててみたいのです。

この本はあくまでも作者の作りし空想でしかない。だが、それでいいのだ。
私以外のものが彼の理想とする正義を肯定しようが否定しようが彼自身に何も影響を及ぼさなければ私にとっては問題がない。
自己中心的かもしれないがそれが人としての本質。それはこの物語の本質に近い。
私は彼の理想とする正義に深く賛同したが彼自身にとってはその賛美すらも鬱陶しく感じただろう。ただ、自分の描きたいことを書いているだけなのにそれを評価される必要はないと。

どんどん莉音たちの世界は広がっていく。全地球まで広がったあとは宇宙に手を伸ばしたとしても私は何も驚かないだろう。