- 作者: むらさきゆきや,溝口ケージ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/07/25
- メディア: 文庫
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14歳とイラストレーター3巻を読んでいて思ったんだけれど、ついにけものフレンズのネタがラノベにも取り上げられるようになって来た。
— むの (@shintoumuno) 2017年8月14日
イラストレーターのお姉ちゃんとそれに憧れる弟.新作のイラスト担当を巡って姉弟でコンペをすることになり,それに向けて努力する悠斗.そしてお手伝いをする中学生乃ノ香,イラストレーターナスの悠斗への恋の模様は.
トラブルメーカーでも愛されキャラのハラミが生配信を悠斗の部屋でやっていたが,意図せずして乃ノ香が映ってしまう.このトラブルは後で問題になりそうだ.
客観的にみて悠斗は,まだまだ未熟だがそれを友人が支えている.特に乃ノ香は中学生でありながら,悠斗が落ち込んでいる時励まし良い提案する.本作品はイラストレーターがラノベのイラストを通して立派な絵師になる成長譚であり,恋愛物でもある.よくある業界物に大人びた少女を加える構造は,プラス要素として最適であるといえる.
最近,ロリキャラに大人が甘える,つまりバブみを感じるキャラクターを出す作品が出てきている.かなり前では,今アニメ「アホガール」が放映されているヒロユキの過去作「マンガ家さんとアシスタントさんと」などが,ロリではないものの類似した構造になっている.才能はあるが,メンタルが弱い主人公をまわりが甘えさせながら支える形だ.
その過激な例が,とっても優しいあまえちゃん! / ちるとである.主人公が冴えない絵師であるという違いがあるが,JSのあまえちゃんが主人公を甘やかしつつ励ます作品だ.同じニコニコ静画作品の女子小学生はじめましたぐらいの偏った表現があるところは,自由さにあふれているニコニコ静画らしい.
主人公が非凡ではあるが特にそれをおごることはないというパターンがラノベではままあるが,それに加えて卑屈という属性を加えるのはありなのかもしれない.ただ,一巻ずっと悩み続けるとかは流行らないので,悩んでもページ数換算で比較的すぐに克服することが一般化するだろう.そもそも非凡であれば一人でも時間がかかれば乗り越えるはずであるのだから.