- 作者: 裕時悠示,るろお
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2011/02/15
- メディア: 文庫
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物語の構造としては超シンプル。主人公がいて、そこに彼女と幼馴染がいる。第一巻はこの3人の日常で進んでいって最後に転の部分があって終わりという構成だ。第二巻では謎の手紙の主や金髪碧眼の邪魔っ子が入るが構造にはあまり変化はない。この構造自体そんなに珍しいものでもないし、際立ったものがあるわけではない。しかし、ありきたりでありながらこの作品は面白いのだ。
その理由として最も大きいのは会話劇が面白い事である。主人公をツッコミ役にして、幼なじみの春咲千和と彼女である夏川真鈴がぼけまくる。このコンビネーションが完成尽くされている。その会話劇を盛り上げるために二人のヒロインはそれぞれ個性的な特徴を持っている。春咲千和には、可愛いいのにアホな子だが主人公のことを知り尽くしているという個性があり、夏川真鈴には美少女なお嬢様であるのに実は毒舌という個性がある。そのような魅力的なキャラクターが出来上がったからこそ楽しい会話劇作られているのだろう。
次に3人の関係が面白い。彼女である夏川真鈴は主人公の彼女になるのだが、それはあくまでもフェイクと言いはる。もてる女の宿命である男子からの告白の嵐から守るためにという理由でだ。だが実態は一巻後半に行くにつれ明らかに好感度が上がり、本当に好きになってしまっているようにしか思えない。もしかしたらはじめから程度の差はあれ好意を抱いていたのかもというほどに。しかし、主人公は彼女の動作にどきどきこそすれ、本当に好きだとは考えていない。このへんの鈍感さはライトノベル主人公のお家芸といえよう。それは春咲千和とも同様であり、彼女が本当は主人公の事を好きなのではないかという考えを結局は捨てている。そのような要素がただの三角関係から少し違った関係性へと変化させているのだ。お馬鹿な春咲千和を楽しむのもよし、毒舌な夏川真鈴との会話に腹がよじれながら読むのもよしの作品なのである。
話は変わるのだけれど、この作品はドラマCDになっているのはご存知だろうか。
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2巻で新たなヒロインが加わりさらに修羅場ってきている。しかし、実態としてはそこまで追い詰められたものでもないし、ラブコメとして楽しむことができるレベルだ。僕としてはレネシクルよりもこちらのほうが魅力的なキャラクターとシンプルな構造が確立されていて好きだ。後は、もう少しプロットをしっかり作って、伏線を上手く行かして結まで持っていければ更に完成度が上がる。
そういうわけで、会話劇が楽しみたい人にはおすすめのラブコメ、俺の彼女と幼馴染が修羅場すぎるの感想と考察でした。
- 作者: 裕時悠示,るろお
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- 作者: 裕時悠示,るろお
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- 作者: 裕時悠示,たかやKi
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2010/04/15
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