- 作者: 大橋崇行,和遥キナ
- 出版社/メーカー: 雷鳥社
- 発売日: 2013/04/12
- メディア: 単行本
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大橋崇行のブログ
4月12日にライトノベルの研究本「ライトノベルは好きですか? 〜ようこそ! ラノベ研究会〜」(愛称らのすき)が発売されました。和遥キナさんのイラストが素敵です。作者さんは、ライトノベル研究会の大橋崇行さんです。大橋さんのラノベ作品としては「妹がスーパー戦隊に就職しました」があります。
主人公の柏木光輝はおそらく文学部の4年生で、芥川龍之介について卒論を書くつもりだった。しかし、電車の中で偶然あった大学1年生藤原若菜に、ライトノベル研究会へと誘われる。それをきっかけとして、いつのまにかライトノベルで卒論を書くことになった、というのがあらすじです。
あらすじなどから感じられるのはライトノベルを研究するライトノベルとはどんなものだろうかということです。
ライトノベル研究会。なんて素敵な響き。ライトノベルを研究できるなんて楽しそう。主人公と藤原ちゃん、それに先生でレクチャー形式で話が進んでいくのでしょう。この手の本はいろいろな分野ででてますが、ついにライトノベルでもか。感慨深い。
この手の本は一般よりか専門よりかで内容が多岐にわたります。ラノベというもの紹介だけでなくて、ライトノベルの立ち位置やコミュニティの成立、新人賞、他の文芸との関わり方、売れ行きなど深いところへ誘ってくれる本だといいなぁ。大橋さんならふさわしいと思う。
大橋さんのブログによるこんな人なら楽しめるよというのは以下のとおり。
・東浩紀さんや新城カズマさん、宇野常寛さん、大森望さん、前島賢さん、飯田一史さん、それから『ライトノベル研究序説』などなど、ラノベをめぐる言説に興味がある方。
・ラノベで卒論! …というのを本気で考えている方。
また、今年度、大学で文系の卒業論文を書くという方。卒論を書くときのちょっとしたヒントが満載です。
・青春小説やちょっとエッジの利いた「キャラノベ」(『ダ・ヴィンチ』、2012.8)がお好きな方。
・三度の食事よりも黒髪が好きな方
ラノベで卒論書いた例として、ラノベそのものではなくて出版体系とかで書いた人なら一人知っています。ただ卒論自体ねなかなかオープンにならないものだからどれくらいラノベ題材で書いている人がいるか知らないな。ちなみに僕は、この項目の中で一番目が該当。
本格的な研究本(ワナビ向けのライトノベルの書き方じゃなくてね)だと「ベストセラー・ライトノベルのしくみ」以來かな。もっと定期的に出ると僕としては嬉しい。買う人限られそうだけど。
ベストセラー・ライトノベルのしくみ キャラクター小説の競争戦略
- 作者: 飯田一史
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2012/04/10
- メディア: 単行本
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でもさ。これからはライトノベルがブームだとかいってさ、サラリーマンさんとかが買って行ったら面白いのにね。目立つところにおいてフェア展開したら案外手に取る人多そう。ただ、前にも言ったラノベの表紙と気恥ずかしさの関係性があるから、僕としては嬉しくても和遥キナさんの表紙が一般ウケするかどうかではマイナスだろうというのが率直な意見。でも、最高の表紙だと思います。一般狙いなんてする必要ないというのはある意味正解かもね。
ライトノベル市場の拡大に立ちはだかる表紙という大きな壁 - Sa雪→書を読むこと
というわけで、みんな見かけたら「らのすき」買いましょう。僕も買うから。Amazonで。
- 作者: 泉子・K.メイナード
- 出版社/メーカー: 明治書院
- 発売日: 2012/04/12
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