柱状図の検定について

はじめに

県とかの仕事で地質調査を受けると,最近は電子納品前に柱状図などを地盤情報検定に出す必要がある。二回ぐらい出したので感想を書く。

検定は国土地盤情報センターに依頼して行う。

一般財団法人 国土地盤情報センター - NGIC

検定対象は,柱状図と土質試験結果一覧表のPDFとXMLデータである。所定のフォルダ形式にして,ZIPでまとめる。ブラウザ上でまとめられるようなシステム「検定データ圧縮ツール」が組まれている。

地盤情報の検定—申込手順・お申込み| 一般財団法人 国土地盤情報センター - NGIC

検定手順

検定に必要なもの

検定にあたって,上記のZIPでまとめた柱状図と土質試験結果一覧表一式と関連ファイルが必要になる。

関連ファイルは,特記仕様書,ボーリング位置,振込受領書が挙げられる。

  • 検定を受検する業務又は工事の特記仕様書(PDF形式)(容量10MBまで)
  • ボーリング位置情報チェックシート(EXCEL形式)又はボーリング位置図・平面図等(PDF形式)(容量10MBまで)
  • 検定料の振込受領書

ファイル形式はpdfとなっているが,ZIPでも受け付けてくれるので必要そうなものを複数ZIPでまとめておけばよい。

特記仕様書には,数量と業務名が分かる書類も含まれるので,変更がある場合は当初特記仕様書に加えて,変更仕様書か間に合わない場合は最終の数量および調査位置を確認できる実施数量表や平面図等をつけるようになっている。

たいてい数量は変更されるので,当初特記仕様書と当初数量計算書,業務名が分かるもの(テクリス登録画面)に加えて,提出した数量表をつけたが問題はなかった。

位置情報がわかるものは,報告書の概要でつけるような全体位置図とボーリング位置をプロットしたCAD図面pdfで問題ない。

検定料の振込受領書は,ネットバンキングの振込完了画面のpdfで良いようである。

検定にあたって

  • 上記のファイルを準備する。
  • データのチェックをする。
  • お金を振り込む。本数と検定の種類によって値段が変わる。

後で,検定料の根拠として技術者や地質調査技士の番号を聞かれるので注意する。ちなみにボーリング責任者の資格の登録年月日などは入力しなくても良くなった。Q&Aでは訂正されていないが。

  • 検定に申し込む
  • 受付される。問題があったらメールが来るので修正ファイルをアップロードする。
  • 検定証明書等が届く

その他注意

検定前にサイト上で柱状図のボーリング位置の確認を行う。

次に,ボーリング柱状図ビューアでチェックする。ここでエラーが出ている場合は解消する必要がある。

その後,電子納品チェッカーでチェックする。

Q&Aに特記事項は書かれているが,よくわからないことは問い合わせると一日後には回答が来るので気軽に問い合わせることをおすすめする。

別孔での採取など柱状図を作らない場合は一つにまとめる。これは依頼時のQ&Aに書かれている。検定依頼時,備考欄で記載する。

透水試験のチューブ法(孔底法)は透水試験の欄に入力すると開始深度と終了深度が一致のためにボーリング柱状図ビューアでエラーが出るので,その他の原位置試験で入力する。

検定ファイルで留意することの孔内試験に該当すると思われる。

https://ngic.or.jp/etc/part/jibanjohokentei.pdf

ボーリング柱状図ビューアで記事の量が多いなどで見た目が悪くても,気にはされないようである。そこは関係ない。

柱状図と土質試験の件名が違うとエラーが出て弾かれるが,これは検定ミスにならない。どちらか,簡単なのは柱状図の方かを修正する。修正によってテクリス登録画面の件名と微妙にちがっていても特に問題となるわけではなさそうである。例えばスペースの位置が違ったり,半角全角の違いなど。

入力時に時間制限があるので,事前に入力項目をテキストとしたまとめておくと良い。

ボーリング地点の住所が緯度経度と比較したときに完全に正しいかどうかはチェックされないようである。ここはある程度柱状図作成者に自由度があるようだ。

記事を書いている時点では1週間くらいで検定に通っている。

検定すると,IDとパスがもらえて,非公開の柱状図が見えるようになる。この非公開の柱状図の扱いがどうなっているかはよく知らない。公開前に報告書に使っていいのか。ちなみに検定に通ってから,公開されるまで数ヶ月単位でラグがある。

おわりに

現時点での依頼した感想でした。情勢が変わるので正確性などは参考程度にしてほしい。