ラノベに関係する中学生以降の部を平成28年度「朝の読書」の人気本調査結果発表と比較してみる.
中学生 20位まで
SAO,デュラララ!! は前年に引き続き相変わらず人気だ.
住野よる作品は2作品入った.またカゲロウデイズも相変わらずランキング入りしている.
面白いのが,かなり前に完結済みのGJ部が突如18位に入ったことだ.出版社のキャンペーン,新聞などのマスメディアの影響だろうか.GJ部は2014年に読売中高生新聞で新聞連載されていたこともあった.そちらはかなり好評だったようなので,そちらの線を疑っている.
GJ部への反響、すごいです! これからよろしくお願いします! RT @araki_shin 読売中高生新聞。明日11/07創刊です。GJ部の連載も載っています。
— 読売中高生新聞 (@chukoseishimbun) 2014年11月6日
はて? 一話の短い4コマ小説だから、ぐらいしか想像つきません。
— 新木伸@剣ちゃん盾ちゃん①03.24 (@araki_shin) 2018年5月9日
賞をとったコンビニ人間もランキング入りしている.今時の子は私にとっては退屈そうな本を読めていてすごいなあ.

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- 発売日: 2016/07/27
- メディア: 単行本
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高校生 20位まで
去年はライトノベルがゲートしかなかったが,今年はかなり増えた.特に1–3位に昨年は高校の部ではランク外だった住野よるの三作品が入った.君の膵臓をたべたい,か「」く「」し「」ご「」と「,また、同じ夢を見ていた,である.住野よるも有川浩,西尾維新のような中高生に親しまれる作家となったと言える.

- 作者: 住野よる
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2017/04/27
- メディア: 文庫
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加えてSAO,オーバーロード,掟上今日子シリーズなども今年は新たに加わった.「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」も中学生の部に引き続き入っている.
加えてハリーポッターが久しぶりにランキング入りしている.
感想
SAOが朝の読書から読み取る限りでは本当に中高生では人気であると言える.またオーバーロード,SAOや君の膵臓をたべたいなどのWEB小説経由の作品が高校の部でランキング入りしていることは,WEB小説も従来型のラノベと同様に親和性が高いことを示すのではないだろうか.個人的にはWEB小説もラノベ同様に読みやすいし,受けそうだ.
WEB小説の四六判書籍はラノベと比較すると高価であるし,中高生がセールを狙って電子書籍で買うということをしているとも思えないので,中高生はあまり書籍で買っていないだろう.ただ,図書館などで借りることができるのであれば,読書の対象として有力であると今回の結果(四六判書籍はオーバーロードだけであるが)から言えるので,将来の購買者への宣伝を兼ねて学校図書館に入れてもらえるようにキャンペーンをする必要性は高い.それでいくとオーバーロードの装丁は重厚かつ黒を貴重としたかっこいい感じで図書館の本の選定者の印象は良いに違いない.

- 作者: 丸山くがね
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中学生のランキングで,従来からあるSAOなどではなく比較的最近始まったシリーズ物のラノベがないのが気になるところだ.このすばとか入っていてもいいと思うのだけれど.
個人的には緋弾のアリアなぜないの!!!.今年アニメがやっていたキノの旅も復権ならずで久々のランキング入りはできなかった.
話は逸れるがコンビニ人間などの賞受賞作のランキング入りの例で示されるように文庫でなくても中高生は読む.中高生に限った話ではないがハードカバーがあまり売れていないのは,結局ハードカバーが割高なのが原因なのだろう.文庫と値段の差がありすぎる.WEB小説の四六判書籍は1200–1300円前後であり,同ページ数で見るとハードカバーの単行本 (1800円前後) と文庫本 (500–700円)の中間に位置しており,それもお金のある社会人が買っている理由と私は推測している.