最近のアニメ業界を見ると、「けいおん!」「ひだまりスケッチ」をはじめとする萌え4コマの日常系のアニメが流行っている。それらの作品の人気は高く、「けいおん!」の場合、関連商品であるCDや原作の漫画なども合わせて売れておりその人気の高さがうかがえる。
一方、ライトノベルでも日常系といわれる作品の人気が高まっているように思える。「生徒会の一存」はまさにその典型であるし、ほかにも「僕は友達が少ない」や同作者の作品「ラノベ部」、「とらどら」などがある。さらに日常系を突き詰めていったのが、4コマ小説「GJ部」だ。
けれども、これらのライトノベルの日常系作品と「けいおん!」などの萌え4コマを由来するアニメ作品とは異なる点がある。それは男性キャラの存在有無である。
ライトノベルの作品の場合、ほとんどの場合主人公は男である。そして、その男キャラの視点から物語が語られることが多い。4コマ小説の「GJ部」であってもそれは変わらず、四ノ宮 京夜が語り部である。
一方、「けいおん!」では女子高に舞台を持ってくることで、完全に女子しかいない空間を作り上げている。それは、「ひだまりスケッチ」でも同じである。「みなみけ」では女子高というわけではないが、あくまでも中心にいるのは女子である南家とその女友達である(まこちゃんは除く)。
この違いにはどのような理由があるのだろうか。いくつかの要因がかかわっているように思える。
1、読者が男性が多いため、かれらが感情を移入して見れる男性キャラクターが必要だということ
2、女性キャラクターを主役にすると売れ行きが悪いから(1とも関わる)
まだありそうだがすぐに思いつかない。
「けいおん!」などを見ていると、女の子を主役にして、友達の女子と関わりながらストーリを進めていくという作品を書きたくなってくる。実際のところ、女の子を主役にする作品が少ない以上それをためらってしまう。それでも書きたいんだという人はきっといるだろうが、僕の場合、主人公を男にしてヒロインを女の子にするという選択肢をとってしまう。
なお、上記の基準に当てはまらない作品も「文学少女」「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」などもちろんある。

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (角川文庫)
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