あらゆる手段を用いて戦う必要があるということ

ライトノベルの表紙に対する不快な感情を娘を道具として使って主張して,表現弾圧を呼びかけた人がいて大問題になっている.だいたいこの手の問題は一日・二日で収まるものだが,今回は長引いている.感情で表現を規制しようとする一派に対して,ネットユーザーは飽き飽きしていて決して譲ろうとしないし,反論にもならない意見を述べる人がいてまだまだ続きそうである.

この騒動が始まった当初に私はこのようなツイートをした.

いつもの通り話が通じるとは思えない相手であろうし,感情に任せて悪意をぶつけてくる相手に対しては,ルール内で搦手で戦うのが最善であるからだ.

十数年まであれば,攻撃を受けた側はやられるだけであっただろうがもはやそういう時代ではない.言い返さなければ声が大きい意見が通ってしまう.ゆえに徹底的に戦う必要があるのだ.諸外国のように日本でも主張しない人間はいないものと同じ時代なのである.

ライトノベルにおいては,ラノベ天狗は自己満足のためとはいえ気に食わないことは晒し攻撃する.正論でもやりすぎではと思うことも多々あるが,あれもまた事実誤認に溢れた考えに対する彼なりの主張であることには間違いない.

好きなことを守るためには絶対に負けない.

ラノベやアニメの学園物,VTuberなどの設定で中学生は珍しいと感じる

オタク向けの漫画やライトノベルの舞台として学園が指定されることは多い.その場合,やはり高校生であることが多い.その次に小学生や大学生が来て,最後に中学生が来ると思っている.

中学生という属性は,創作物においてはまれだ.きらら時空では小学生や中学生に見えるが実は高校生みたいなキャラクターが一人はいるが,中学生ではない.

VTuberでも小学生や高校生,大学生は多いものの中学生はレアだ.女性キャラに限った場合.ロリは一般人からすれば,小学生以下に限定されるものではなくて中学生ともすれば高校生でも持っている属性であるが,界隈ではロリといえば小学生でしょうみたいなところがある.小学生未満では幼すぎ,知性がまだ育っておらずコミュニケーションに難があり,交流自体に犯罪臭がする.高校生はJKという神秘性があり,大学生は高校生よりも発言や行動に自由度が効き,時間に融通がきく.

オタク向けの作品で主人公たちが女の子が多かったり,女の子だけの物語の場合,中学生であることは稀だと感じる.

それ以外のジャンルで雑に調べるとジュブナイル向けの小説だと青い鳥文庫などでも中学生よりも小学生が多く,つばさ文庫では中学生のほうが小学生よりも多そうで間を埋めている感がある.

ジャンプだと高校生が多いが,少年向けファンタジーとかバトルが学園ものよりも多くてここでの議論に適していない.

創作物において中学生という属性は,中途半端かもしれないが長期作品になることを狙う場合,高校生に進級する選択肢があるのでもっと中学生物が増えてもいいのではと思う.なぜ中学生があまりいないのか.この理由は作者が高校生時代のことは覚えていてまた需要が多く,小学生は読者も含めてよく覚えていないのでファンタジーで書いても許される,一方中学生時代は記憶があいまいとかそんななんとなくではないか.

記事のタイトルに「感じる」みたいなふわっとした言葉を書いたのは,感じているだけで特に検証もしていないのでそのうち定量的に調べたい.誰に向け書いている作品群か,漫画なのか小説なのかということが大いに影響してくるので慎重さが必要だ.だがラノベとかアニメ化したきらら系アニメの中の学園物では中学生が少ないという考えが当たっていると思っている.

そんな稀な中学生VTuberの花咲あやめちゃん好きです.

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平成29年度「朝の読書」で読まれた本ランキングが発表 中学生の部に意外な作品がランクインなど考察します

abcdef.hatenablog.com

平成29年度「朝の読書」の人気本調査結果発表 | ニュースリリース | 株式会社トーハン

ラノベに関係する中学生以降の部を平成28年度「朝の読書」の人気本調査結果発表と比較してみる.

中学生 20位まで

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SAO,デュラララ!! は前年に引き続き相変わらず人気だ.

住野よる作品は2作品入った.またカゲロウデイズも相変わらずランキング入りしている.

面白いのが,かなり前に完結済みのGJ部が突如18位に入ったことだ.出版社のキャンペーン,新聞などのマスメディアの影響だろうか.GJ部は2014年に読売中高生新聞で新聞連載されていたこともあった.そちらはかなり好評だったようなので,そちらの線を疑っている.

abcdef.hatenablog.com

賞をとったコンビニ人間もランキング入りしている.今時の子は私にとっては退屈そうな本を読めていてすごいなあ.

コンビニ人間

コンビニ人間

高校生 20位まで

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去年はライトノベルがゲートしかなかったが,今年はかなり増えた.特に1–3位に昨年は高校の部ではランク外だった住野よるの三作品が入った.君の膵臓をたべたい,か「」く「」し「」ご「」と「,また、同じ夢を見ていた,である.住野よるも有川浩,西尾維新のような中高生に親しまれる作家となったと言える.

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

加えてSAO,オーバーロード,掟上今日子シリーズなども今年は新たに加わった.「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」も中学生の部に引き続き入っている.

加えてハリーポッターが久しぶりにランキング入りしている.

感想

SAOが朝の読書から読み取る限りでは本当に中高生では人気であると言える.またオーバーロード,SAOや君の膵臓をたべたいなどのWEB小説経由の作品が高校の部でランキング入りしていることは,WEB小説も従来型のラノベと同様に親和性が高いことを示すのではないだろうか.個人的にはWEB小説もラノベ同様に読みやすいし,受けそうだ.

WEB小説の四六判書籍はラノベと比較すると高価であるし,中高生がセールを狙って電子書籍で買うということをしているとも思えないので,中高生はあまり書籍で買っていないだろう.ただ,図書館などで借りることができるのであれば,読書の対象として有力であると今回の結果(四六判書籍はオーバーロードだけであるが)から言えるので,将来の購買者への宣伝を兼ねて学校図書館に入れてもらえるようにキャンペーンをする必要性は高い.それでいくとオーバーロードの装丁は重厚かつ黒を貴重としたかっこいい感じで図書館の本の選定者の印象は良いに違いない.

オーバーロード1 不死者の王

オーバーロード1 不死者の王

中学生のランキングで,従来からあるSAOなどではなく比較的最近始まったシリーズ物のラノベがないのが気になるところだ.このすばとか入っていてもいいと思うのだけれど.

個人的には緋弾のアリアなぜないの!!!.今年アニメがやっていたキノの旅も復権ならずで久々のランキング入りはできなかった.

話は逸れるがコンビニ人間などの賞受賞作のランキング入りの例で示されるように文庫でなくても中高生は読む.中高生に限った話ではないがハードカバーがあまり売れていないのは,結局ハードカバーが割高なのが原因なのだろう.文庫と値段の差がありすぎる.WEB小説の四六判書籍は1200–1300円前後であり,同ページ数で見るとハードカバーの単行本 (1800円前後) と文庫本 (500–700円)の中間に位置しており,それもお金のある社会人が買っている理由と私は推測している.

私、能力は平均値でって言ったよね! WEB版感想

アニメ化も決まった「私、能力は平均値でって言ったよね!」の感想を短くまとめる.「私、能力は平均値でって言ったよね!」は,小説家になろう連載作品で書籍化,ノベライズ化もされており,どちらもベストセラーになっている.

私、能力は平均値でって言ったよね! 1 (アース・スターノベル)

私、能力は平均値でって言ったよね! 1 (アース・スターノベル)

この作品の特徴

この作品を最新話まで読んで思うのは,とてもJRPGのようなゲーム的であるということだ.その傾向は,この作品の大部分を占めているパーティーを組んでクエストを受けつつ旅をするハンター編で特に強い.

クエストを受けるたびに主人公のパーティーやこの世界の謎が明らかになったり,メンバーのスキルが少し上昇したりゲームをしているような気分で読むことができる.

それぞれの依頼やメンバーの過去が明らかになることも大掛かりかつ複雑何十話もかかるものはなく,イベント的に感じる.

なので非常に読む方としてはゲームのムービーを見ているようで気楽に楽しむことができる.

その他の特徴

世界に対する記述

読んでいて思うのはキャラクターに対する説明はあるものの,今暮らしている空間がどのような風土で街の様子はどういう感じなのかという描写が殆ど無いことだ.デスマーチから始まる異世界生活とは対照的だ.なので,町や国を移動するものの,夜は冷え込むのか,日差しは強いのか,雨や雪などの天気,人々の樣子などについていくら読んでも深く知ることはできない.

そういう描写を省いていても許されるWEB小説らしさを強く感じる作品だ.

世界の謎

暮らしていく上での風景描写などは省かれているものの,最終的なゴール地点になる可能性がある世界の謎についてはかなり書かれている.魔法の原理などはご都合主義的であるが,設定が存在しているし,さらに敵となりそうな内部外部の存在についても描かれている.

主人公のマイルは,生まれる際に平均的に作られているためにこれから出会う平均以上の存在とどう戦うのかが楽しみだ.

パーティメンバー

レーナ,メーヴィス,ポーリンとマイルで四人で構成されるパーティー「赤き誓い」.マイル以外の三人は正直あまり強くない.285話の段階でもマイル抜きで古竜に勝つのは不可能だろう.これから強敵と戦う上でどうするのだろう.ナノマシンに対して力をより貸してもらえるように働きかける権限を強化する必要がある.それはマイルも同様だ.魔法であればおそらく身体の強化はいらないだろうが,剣士であり魔法適性がないメーヴィスがどうするのか気になるところだ.ドーピングしまくるわけにもいかないだろう.

今後の展開

メンバーの強化,ハンターAランク,外部からの敵襲,世界の謎の判明 (例えば遺跡や古竜に会いに行く) を体験しつつこの世界を守った,楽しい日々は続いていくみたいな感じで進んでいくのではないだろうか.

私、能力は平均値でって言ったよね! (1) (アース・スターコミックス)

私、能力は平均値でって言ったよね! (1) (アース・スターコミックス)

【小説家になろう作品】書籍版からWEB版を読むようになり書籍版を買わなくなる件

小説家になろう作品の書籍化

WEB小説投稿サイト最大手「小説家になろう」から多くの作品が書籍化している.そのなかでも特に人気の作品はアニメ化やコミカライズが行われ,その効果によりさらに多くの読者を獲得している.

私は「小説家になろう」での連載を読むことなしに,書籍化した方から読み始めることが多い.これは,書籍版のほうが誤字脱字が修正されている,展開がより読みやすくストーリーの矛盾がないように変更されている,電子版であればセールで安く買うことができる,イラストがあるという四点による.

ただ,最初は書籍版を読んでいたもののいつのまにかWEB版を読むようになり,結果として書籍版を買わなくなることがよくある.この原因は,以下のとおりである.

書籍版を買わなくなる理由

1,書籍版最新巻に追いついた時点で,WEB版へと移行する.

ストックがあると言えど,イラストや校閲の都合で毎月新刊が出ることはまずない.待ちきれずにWEB版を読み始めると,満足してしまう.お金を払わなくても,常に最新のエピソードが読めるので,買う意欲が薄れる.

2,電子版セールで買うと,あるところで割引額が少なくなるのでそこで買うのをやめる.

電子版だと始めの方はセールで安くなることが多いものの,あるところからはそれがなくなるので買うのを躊躇する.そのタイミングでWEB版へ移行する.

3,書籍版が高い.

「小説家になろう」作品の書籍版はソフトカバーの場合1300円程度で,かなり高額.

4,書籍版とWEB版で内容がほとんど変わらない.

「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」みたいに,WEB版と書籍版に大きな差異があるときは気になって買うが,同じ内容だとWEBで読めばいいと思ってしまう.

それでも継続的に書籍版を買ってもらうには?

4つの原因から私は小説家になろうの書籍版を買わなくなることがある.1つ目の原因の解消は,刊行頻度を密かつ一定にすること実現できる.2と3の原因は相互に関係しているが,これの解消策は思いつかない.なぜならセールは不意打ちでやるから意味があり,あくまでも購買意欲を高めるためのものであるからだ.4つ目の原因について,これを解消するためにWEB版から変更が多すると元のWEB版の良さがなくなるなどの副作用が生まれる可能性があるので難しい.

一番良いのは,書籍版に書き下ろしなどの特典をつけることで,これはかなりの効果がある.本編の内容に手を加えることなく,店舗特典のような効果が期待できる.

おわりに

人によってはWEBで読むのが辛いという人がいるので,そういうひとは書籍版を買い続けるに違いない.ただ,電子書籍版だとその境界はおぼろげになるので,電子書籍ユーザーはWEB版への移行に支障はないはずである.

WEB版のファンのひとが書籍化した作品をお布施の意味で買うことがよくあり,だからこそWEB小説の書籍版の一定の売上の高さに繋がっている.一方で,巻数が続いていっても買い続けるのか気になる.

最近,ラノベインターネットコミュニティの衰退によって,どれくらい作品が売れているのかについて受動的であると情報が入りづらくなった.コミカライズやアニメ化されていない書籍版の売上がどの程度巻数を重ねると変化していくかについて能動的に調査する必要がある.

デスマーチからはじまる異世界狂想曲(1) (ドラゴンコミックスエイジ)

デスマーチからはじまる異世界狂想曲(1) (ドラゴンコミックスエイジ)

「第15回好きなラノベを投票しよう!!」エントリー記事

いんとろ

投票したのはずいぶん久しぶりな気がする.好きなライトノベルを投票しよう!! - 2017年下期の投票記事です.

とうひょうさくひん

緋弾のアリアXXVI 闇穿つ大蛇 赤松中学 【17下期ラノベ投票/9784040693972】

この素晴らしい世界に祝福を!(13) 暁なつめ 【17下期ラノベ投票/9784041061091】

誉められて神軍(3) 竹井10日 【17下期ラノベ投票/9784063816303】

りゅうおうのおしごと!(6) 白鳥士郎 【17下期ラノベ投票/9784797391893】

冴えない彼女の育てかた(13) 丸戸史明 【17下期ラノベ投票/9784040723396】

始まりの魔法使い(2) 石之宮カント 【17下期ラノベ投票/9784040722979】

14歳とイラストレーター(3) むらさきゆきや 【17下期ラノベ投票/9784040693521】

せつめい

緋弾のアリアXXVI 闇穿つ大蛇

饅頭作りを通して金を稼いで社員を養うことの大切さを知る.バトルアクションの末にたどり着いた新境地,会社物.羽月莉音の帝国っぽさがある.関連ジャンルを切り崩していくと,かいけつゾロリというかずっこけ三人組みたいな感じになるんじゃなかろうか.

この素晴らしい世界に祝福を!(13)

abcdef.hatenablog.com

シリーズ最高傑作じゃなかろうか.

誉められて神軍(3)

誉められて神軍3 尾張名古屋は零で持つ (講談社ラノベ文庫)

誉められて神軍3 尾張名古屋は零で持つ (講談社ラノベ文庫)

三巻打ち切りはつらい.竹井先生が得意な別世界への移動がみられてよかったが,ここから名古屋攻略だというところで終わったのは本当に悲しい.謎だらけのままとりあえず終わった.

りゅうおうのおしごと!(6)

今クール最高の作品.将棋がめちゃくちゃ詳しかったら10倍くらいさらにおもしろいんだろうなという感じ.生徒会の一存をアニメゲームに詳しくないで読んでいるのと同じ感じだ.

冴えない彼女の育てかた(13)

完結.アニメ見てから読むと相乗効果で良さが10倍増しになる.それで美智留は?

始まりの魔法使い(2)

14歳とイラストレーター(3)

abcdef.hatenablog.com

バブみ

ほそく

俺ガイルとレイヴンズと俺修羅の新刊を積んでいるので入れられない.インフィニット・デンドログラム3巻まで,これ面白いけれど設定の細かさとかちょっと文章とストーリーが硬すぎる.劣等生っぽい.もっとはじけてもいいと思う.

デスマーチからはじまる異世界狂想曲のアニメが放映されるわけですが,その前に言っておくことがある

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デスマーチからはじまる異世界狂想曲のアニメが2018年1月から放映されます.めでたいです.

原作は小説家になろうで連載されています.

デスマーチからはじまる異世界狂想曲

書籍版は現在12巻まで発売.1月に資料集兼店舗別特典を集めた巻が出るそうです.少し前に店舗特典として短編を付けることに対して読者がつらいと思うことがあるという例が出ていましたが,こういう形でまとめられるとよいですね.

書店特典が「描き下ろし短編」だと心が辛いというお話。 - Togetter

早速本題なのですが,この小説は異世界で俺TUEEすることが主題ではありません.結果的にそうなっていますが,読んでみれば分かるとおり主人公はエンジニアらしくただ思うがままに自分の作りたいものを作ったり興味だけで魔法を使ったりしているに過ぎません.それだけ聞くとナイツ&マジックぽいですが,後述するとおりあっちはロボット物に限定されていてなおかつ魔獣や敵の機体と熱く戦うといった展開もあるのでかなり違いがあります.

主人公のサトゥーの一人称でスキルの感情抑制のせいか文体がフラットであるのが本作品の特徴で,常に落ち着いています.たまに動揺しても文体からはあまり伝わってきません.なので熱いバトルであるとかは読んでいる限り感じませんし,たぶんアニメでもそうでしょう.

もちろん例外もありますが,それは仲間がピンチに陥ったときです.自分は基本的にあらゆる状況に対応できるのであまり動揺しないのです.

ではいったいこの小説はなにがメインテーマなのでしょうか.それはアニメ公式サイトのトップ絵が如実に表しているとおり,異世界を思うがままに観光するというものです.高いステータスもすべてはその過程を楽にするために過ぎません.なので珍しい国に行って人に触れあったり,おいしい物を食べたり,世界の謎に触れたりするのが本題です.

このすばのアニメでアルカンレティアに温泉旅へ行く話がありましたが,たぶんあんな感じになるのではないでしょうか.

ついでに書いておくとデスマーチからはじまる異世界狂想曲の中で,白熱した戦闘といえばやはり,黄金の猪王との戦いでしょう.

デスマーチからはじまる異世界狂想曲 - 7-19.誰も知らない夜

この戦いでのみサトゥーは苦戦しています.負けないが勝ち方が分からないという感じはゲームのボスキャラとの戦いを彷彿とさせます.

次いで王都でのカミとの戦いかイタチ帝国でのアリサたちの戦いだと思います.

さて観光と戦闘を除いた別の魅力は,謎解きでしょう.サトゥーを異世界へ召喚したのは誰なのか,異世界転生の際に埋め込まれる神の欠片について, サガ帝国はなぜ勇者召喚を連続で行えるのかといった多くの謎があります.そしてこれから少しずつ明らかになっていくはずです.

補足

ここまで書いて思ったのは,イタチ帝国編.他の章と違ってサトゥーがあまり前に出てきません.皇帝やトラザユーヤが何をするのか予想できない感じがあり,明らかに主人公はやらないこと勝てるか分からない神への挑戦を行うところなんかかなり白熱しています.これも魅力ですね.

新人ラノベ作家暴走問題に「はあちゅう氏」の件を絡めて

ラノベ作家は暴走していたのか - 主ラノ^0^/ ライトノベル専門情報サイト

新人ラノベ作家暴走問題が少し前に話題になった.Twitterで自分の経験,聞いたことをあたかも業界全体に起きているように主張することである.

そしてそれらの誤解を生む行為に対して真摯な説明をしなかったり,開き直ることが一部の反感を買った.

これらの根底には,まとめサイトがあおり目的でラノベに対して記事を書くことやラノベをあまりあるいはまったく読んでいない人が自分の読んでいる物,触れている物が価値ある物であることを強調するためにラノベをおとしめる発言をすることへの反感がある.そしてそれらの先頭に立っていたのが,srpgloveさんだった.

それにたいしてぬんぬんさんは完全に誤解を生まないツイートをするのは難しいとフォローし,さらにふだんから煽りツイートやまとめをつくっているあなたが言うのはダブルスタンダードではと述べた.

二人に限定して考える.srpgloveさんは自分が気晴らしでまとめ等を作っていてべつに正義感のみを持ってやっているわけではないことを自覚している.ぬんぬんさんは昔からツイートは個人のつぶやきであって他人が結果として誤解してもそれは誤解した人間が悪いみたいな考えのように思える.

二人の考え方の違いがすれ違いを生んでいる.

私は作家たる者,言葉を扱う者として自分の発言には常に細心の注意を払うべきであると捉えているので,ぬんぬんさんの意見には賛同しない.

そんなことを書こうと思っていたら,批判された作家自身が団塊の世代みたいなことを言い始めたので驚いた.台湾の人っぽい感じの展開だ.編集部は就職内定の時期に大学生がよくやるように新人作家にSNS講習会の受講を義務づける方がよいのではなかろうか.

普段の言動があれな人が正論をいうのはおかしいという考えは一理ある.例えばやくざが敵対する組員に殺されたとしてそれをみた市民はその死をむごな市民が殺されたときと同様に悲しむだろうか.狼少年っぽい話である.

しかし,普段の言動と主張は切り離すべきというのも一理ある.例えばいまは話題のはあちゅう氏がその良い例だ.普段からセクハラ発言をしていた人が過去の受けたセクハラを告発した.このときおまえもやっていたのではという人が言うがそれは分けて考えるべきだろう私は感じる.

はあちゅうが著名クリエイターのセクハラとパワハラを証言 岸氏「謝罪します」

であるので私は,srpgloveさんの主張に同意するし,彼あるいは彼女をブロックしない.

同様に作者の主張と作品は分けて考えるべきだ.

「この素晴らしい世界に祝福を! 13 リッチーへの挑戦状」感想

この素晴らしい世界に祝福を! 13,読みました.あまり記憶がなかった前巻.今巻がどうなるのか少し不安でした.おもしろさが停滞しているような気がしていたからです.それは生徒会の一存の後半の巻とかの感じに近い.

ところがどっこい13巻,最高傑作ではないでしょうか.

待望のウィズさんの回でした.そう恋のお話.

不穏な伏線を張りつつ最後に回収し、ウィズさん大爆発に持って行く芸は最高でした。パーティメンバー同士でくっついて,子供もいるので,自分も少しはリッチーでも愛が欲しいという気になりますよね.

相手に性別がないとみるや,全力で叩きつぶすウィズさん怖いです.

本筋から外れる今巻の見所.

ウィズさんの勝負服が大人っぽいというより完全に痴女。あたかもパーティーに行くような格好で,まさに決めている感じ.上胸が露出しているのがまた良い.

アニメ二期のOPで出ていた亀の魔物「玄武」,今巻でそのネタが回収されました.宝島,あれで得たお金をすぐにアクアとウィズは使っちゃうんだろうな.

めぐみんがカズマに好意を隠さなくなったり,カズマの駄目男にダクネスが興奮していたりとアクアを除いて恋愛度が増していく感じ.それでいて気楽な家族という感じ.ゆんゆんもみんながいるときに遊びに来れるようになっていたりして人付き合いも少しは上手くなったかな.

次巻は紅魔族の里へ.また大変そうだ.